つらつら椿外苑(仮称) 万葉の花 椿 vol.4 

つらつら椿外苑(仮称) 万葉の花 椿 vol.4 

現在、朝日二丁目集会所前斜面に「つらつら椿外苑」(仮称)を整備中です(後援 :朝日二丁目いきいきサロン・協賛 : 美しくしよう会)。
6月25日(日)の美しくしよう会6月の例会で集会所前古墳への階段からわらびの里公園までの道を整備。現在その脇に、実生椿8種(和我可度・都婆伎・麻己等・布礼奈々・於知母ほか:pdf参照)を移植する準備をしています。種蒔から7~8年経過し、今季初開花が期待出来る苗木です。

椿には、全数名札を設置しています。植樹した椿には、実生で作出した椿が複数あり、つらつら椿外苑に移植する機会に、万葉集の椿を織り込んだ歌9首から、万葉仮名を借用し命名して名札をつけました。※実生椿は親木とは全く異なる花が付くことが間々あります(突然変異)。
写真は、6月8日の光景です。

●古代はヤブツバキ…私たちのまわりには、多くの種類のツバキがあります。万葉集にツバキと詠まれているのは、ヤブツバキのことで、9首あります。暖地では冬から花が咲くこともあり、冬の花と思われがちですが、ツバキは春の花なので椿の文字が使われます。ただし、この文字は日本の当て字だそうです。万葉集では、椿、海石榴、都婆吉、都婆伎などの文字が使われています。
●春を呼ぶ花…奈良時代から続く東大寺二月堂の修二会(しゅにえ)は、お水取りともいわれます。夜空を焦がすたいまつの炎は、テレビでも紹介され、みんなにもよく知られています。しかし、その修二会の仏前に和紙の椿が供えられていることや、それが、練行衆の僧たちによって、行の一つとして手作りされているということはあまり知られていません。赤い花弁は、紅花染め。雄しべの黄色はくちなしで染められています。作り方は古代から綿々と受け継がれています。造形はシンプルですが、椿の形をうまく表現していることに感心させられます。
●染色の世界では貴重な灰…ツバキの灰(枝、葉を焼いたもの)は、染色の世界では重要な媒染剤(発色と定着をさせる役割のもの)として知られています。」灰を水に溶かした上澄液を灰汁(あく)と呼び、アルミが含まれています。特に、紫を染める場合には必需品で、万葉集に「紫は灰さすものぞ・・・」と詠まれています。(以上、東大阪市
万葉植物探訪その七 より)

最終回は、「第二十巻 : わが門の片山椿まこと汝…」「第二十巻 :
あしひきの八峯の椿つらつらに…」からです。(万葉集の原文・作者・よみ・意味は「たのしい万葉集:万葉集の草花(植物)」より引用しました)また、特別記念植樹として『朝日の紀寿椿』(あさひのきじゅつばき)を植樹。住民の長寿を願って紀寿(きじゅ)椿=百歳椿と命名しました。時として赤花が咲きます。(人足)(この項最終回。7月は「つらつら椿レポート 実生チャレンジ物語 since2022」(全4回)を予定しています)